制作の手引き
Chapter5 適切な画像データ

画像は『ピクセル』と呼ばれる極小のブロックを集合させて構成したデータです。この1つ1つのブロックがさまざまな色を表現して画像を作り上げています。次の画像を見ると色のついたブロックが集まって絵柄を構成しているのがわかると思います。画像は適切な形式にしていないと印刷できないこともありますので注意して下さい。

ピクセル


印刷で最終データとして使われるのは、印刷インキの色に合わせCMYKの4色に分けることのできる画像データです。4つのチャンネルがそれぞれ各インキの画面上の濃度を表し、これを重ね合わせることで画像が表現される状態でなければならないので必ず『モード』は、『CMYK』もしくは『グレースケール』で入稿して下さい。

切手面に画像を入れる際、刷り色が1色または2色の場合、画像は必ずグレースケールもしくはK、Mのうち1色にしてください。その他の色を使用すると、1色、2色の扱いになりません。


モード

『画像解像度』は、《イメージメニュー/画像解像度》で設定します。解像度の高い画像は同じ寸法の中にたくさんの『ピクセル』が並ぶので滑らかで細かい表現が可能になります。しかし印刷には最適な解像度というものがあり、印刷できる最小の点にも限度があります。解像度をむやみに高くするとデータ容量が重くなるばかりで、ある一定以上の変化はおこりません。逆に低すぎると容量は軽いのですが、一番上の画像のようにピクセルがはっきり見え、いわゆる画像が荒いという状態になってしまいます。

そこで画像は印刷に適した解像度『350pixel/inch』に設定するようにしてください。

画像のサイズと角度は、実際に印刷されるサイズと同じ大きさ、同じ角度に設定して下さい。イラストレータ上での画像拡大・縮小また回転はデータの情報量を増やし、解像度の低下、出力時の画質の劣化、バグなどを引き起こす原因になりますので仕上がりを想定した画像作成をして下さい。 断ち落としのサイズを設定する時は、塗り足しを含めたサイズにすることを忘れないようにして下さい。 (参照)

ピクセル


ピクセルと画像解像度

ピクセルとは画像を構成する最小の単位(=画素)。ピクセルは一定の大きさで配列され、それぞれが異なった明るさを示すことで画像を形成しています。

画像解像度とは普通『ppi(pixel per inch)』という単位でピクセル(画素)が1インチ(=2.54cm)の中に並ぶ数で表現されます。ピクセルはその中に色と階調を持ちますが、広い意味でdpi(dot per inch)と表現されることも多くあります。

『レイヤー』は、画像をコラージュしたりするのに大変便利な機能ですが、そのままで出力をすると、使っているバージョンなどによってはレイヤー部分が消えてしまう場合もあります。《ウインドウメニュー/レイヤー》を開いて必ず統合し、ウインドウ内が『背景』のみになっている状態にして下さい。背景以外の名前で一枚のみでもレイヤー扱いになりますので注意して下さい。

レイヤー


『チャンネル』は、アルファチャンネルなどマスクの作成、編集に使えたり新しい色のチャンネルを追加できたりします。しかしあくまで印刷物はCMYKの4色ですし、アルファチャンネルを残しておくと出力時にエラーになってしまいます。《ウインドウメニュー/チャンネル》を開いてCMYK4色以外のチャンネルは必ず破棄して下さい。

チャンネル


画像を保存します。《ファイルメニュー/別名で保存》を開き、保存形式を必ず『Photoshop EPS』にして下さい。画像をこの形式で保存すると、イラストレータに配置した際に、画像があれて見え、ポストスクリプト非対応のプリンタですと、画面表示が印刷されるため、あれたままプリントされますが、印刷時は画面表示ではなく、画像データそのものを出力しますので、印刷結果には全く問題ありません。「保存」と「カラー」のチェック欄は全て外した状態で保存をクリックして下さい。


EPS保存

最後にEPSオプションはプレビューが『Macintosh(8bit/pixel)』もしくは『TIFF(8bit/pixel)』にし、エンコーディングは『バイナリ』にして下さい。こちらもチェックは全て外して下さい。

プロファイルの設定は当社の印刷には反映いたしませんので、使用しないようにしてください。


レイヤーとチャンネル

レイヤーとは例えば画像の中に背景、アイテム、文字が組合わさったとき、各要素をOHPシートの様な透明な原稿を重ねたかのように独立した面として扱うことで再編集を可能にしたものです。

チャンネルとは画像は必ず複数のカラーチャンネルから成り立ち、色成分ごとに分かれています。CMYKモードの画像は4枚のチャンネルがあることになります。チャンネルは1枚ごとの色補正などの作業ができます。